アルトリア、フィリップ・モリス・インタ、BTIの株式投資で、
過去同様の投資利回りを期待するのによく使われる、
「巨大な訴訟費用が株価を抑えていたため」の通説は、
今の時代にはあっているのかと思う。
今日の株価下落の要因は、健康被害云々よりタバコのスタイル変革期に伴う事業不安の
ほうが大きいと思う。
・従来の喫煙たばこ販売量の『予想外』の減少数量
・電子タバコのFDA規制リスク、州規制リスク
・加熱式タバコと電子式タバコの主導権争い
・香り付き(フレーバー)タバコの規制リスク
喫煙タバコ(ニコチン)は、アルコールよりも社会的に敵視される傾向にあり、
喫煙者を減少させてきた社会風潮も見逃せない。
仮に過去のように株価が抑えられても、配当が増配し続けるかどうは定かではない。
とくに、フィリップ・モリス・インタの近年の増配率はアルトリアに比べると小さい。
それでも、ニコチン依存がある限り、たばこ産業はなくならない。
中国が、世界最大のたばこ生産と消費国である点も見逃せない。
アルトリア、フィリップ・モリス・インタ、BTI、JTがたばこ生産量を減らせば、
中国の優位性が際立つことになる。
世界中で、禁煙が叫ばれていても、タバコは形を変えて進化していくものなんだろう。
アルトリアは、近年ビール会社、大麻会社への投資もしており、
もうただのタバコ会社とは言えない。
投資先は、タバコと同様に、依存性の高い嗜好品の事業が多く、
依存性が高いということは、不景気にも強いのだろう。
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