決済件数・金額前年比の伸びは常にビザを圧倒している。
ペイパルは、前年比20%台をIPOから維持。ビザは平均して前年比10%を維持。
ビザが2017年だけ吐出しているのは、ビザ ヨーロッパ買収によるかさ上げがあったため、
比較の数値としては除外したほうがよい。
新興企業であるペイパルのほうが決済件数の成長率は良いし、
毎年20%ずつ伸びているのは、驚異的。
絶対数で見ると、ペイパルの1年間の決済件数は、
ビザが1年で「増やした」決済件数にも満たない。
絶対数値の決済額では、ビザの10分の1程度と小ぶり。
ペイパルはまだ決済規模としてははるかに小さい。
しかし、それは成長余力期待の裏返しとする見方もできる。
ビザ、ペイパルの10-K資料から数値を抜粋。
VISA | PayPal | |||
年度 | 決済金額 (10億ドル) |
決済件数 (百万件) |
決済金額 (10億ドル) |
決済件数 (百万件) |
2008 | 1,611 | 36,956 | ||
2009 | 1,621 | 39,885 | ||
2010 | 1,752 | 45,411 | ||
2011 | 1,961 | 50,922 | ||
2012 | 2,066 | 53,324 | ||
2013 | 2,166 | 58,472 | 186 | 3,261 |
2014 | 2,369 | 64,933 | 235 | 3,964 |
2015 | 2,594 | 70,968 | 282 | 4,928 |
2016 | 2,851 | 83,159 | 360 | 6,295 |
2017 | 3,187 | 111,215 | 456 | 7,769 |
2018 | 3,499 | 124,320 | 578 | 9,871 |
※2017年にビザの決済金額、件数が一時的に増加しているのは、
ビザ ヨーロッパの統合によるもの。
MVPで、ビザ、マスタ、ペイパルのどの銘柄を買おうか迷っているなら、
3銘柄に分散して投資するのが、一番賢いような気がする。
分散の目安は、下記の感じでどうだろうか。
ビザは、アメリカ中心。
マスタは、ヨーロッパ圏に強い。
ペイパルは、インターネット決済仲介サービス企業として地位を確立。
この3社は、成長し続ける決済市場にて、お互いに争うというよりも、
お互いに提携して、自分の強みの事業の棲み分けを行っているように見える。
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