2019年5月30日木曜日

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ビザの増配率推移は、1990年代前半のフィリップモリスを彷彿させる

シーゲル銘柄として信仰の厚いタバコ銘柄の直近増配率傾向について調べた。

Altriaは最低でも7%台はキープしているようだが、PMは1%台の増配率もある。
平均すると両銘柄2010年以降8%台の増配率、すばらしいけどVisaには劣る。

各銘柄の年間の前年比増配率の一覧表。
年度 V MMM MSFT PM MO MRK
2010 19.24% 2.94% 30.77% 8.18% 10.61% 0.00%
2011 27.47% 4.76% 22.06% 13.03% 8.22% 10.53%
2012 47.76% 7.27% 16.87% 17.47% 7.59% 2.38%
2013 40.40% 7.63% 18.56% 10.44% 8.24% 2.33%
2014 20.86% 34.65% 12.17% 9.46% 8.70% 2.27%
2015 19.05% 19.88% 13.95% 5.24% 8.50% 2.22%
2016 17.00% 8.29% 13.95% 1.99% 8.29% 2.22%
2017 17.95% 5.86% 8.16% 2.20% 8.09% 2.17%
2018 27.54% 15.74% 8.18% 5.49% 18.11% 2.13%
平均 26.36% 10.90% 16.07% 8.17% 9.59% 2.92%
中央 20.86% 7.63% 13.95% 8.18% 8.29% 2.22%


フィリップ・モリス銘柄を推奨する人の言い分

①相次ぐ規制や訴訟による悪材料で、常に株価の上値を抑えられていたからお買い得
 →今、将来へのタバコ規制リスクで株価の上値を抑えられていませんか!?
  この状況を我慢すれば、将来へのリターンが最大になる保証は
  どこにもない気がする
  喫煙タバコは葉巻きたばこ、噛みタバコと同様に時代遅れになる可能性が...

②喫煙者人口が減っても、タバコの値上げで吸収できる
 →喫煙タバコの値上げの限界を考えていないような主張に聞こえる。
  1本500円になっても、その値上げを吸収できるか、検証したことある?
  1本500円で買う人いるかねぇ、そこまでいくと闇市場がでてきそう。

③タバコ産業への新規参入会社皆無で、ほぼ独占状態
 →喫煙タバコではそうだが、加熱・電子タバコでは新規参入あります

④従来の喫煙タバコの設備投資負担が小さい
 →新市場の加熱・電子タバコに関する新たな設備投資は必要

これらの過去の栄光の事実が輝きすぎるので、あえて素人考えで反論してみた。
素人丸出しだから、根拠はない。
正直、将来もAltria、PMが高配当で株価成長を見込めるかは、私にはわからん。

アルトリア(旧名:フィリップモリス)は、
かつては食品・タバコの巨大会社だったが、
・たばこ販売は米国(Altria)とそれ以外(PM)、
・食品はクラフト(KRFTからKHC)、モンデリーズ(MDLZ)
と会社が小さく分割されてしまった。

1990年代のフィリップモリスの増配率は今のVisaなみに良かったけど、
1997年以降落ちてきているのは事実。

年度 年間配当 増配率
1990 $0.5200
1991 $0.6400 23.08%
1992 $0.7800 21.88%
1993 $0.8700 11.54%
1994 $1.0100 16.09%
1995 $1.2200 20.79%
1996 $1.4700 20.49%
1997 $1.6000 8.84%
1998 $1.6800 5.00%
1999 $1.8400 9.52%
2000 $2.0200 9.78%
2001 $2.2200 9.90%
2002 $2.4400 9.91%
2003 $2.6400 8.20%
2004 $2.8200 6.82%
2005 $3.0600 8.51%
2006 $3.3200 8.50%

今の、Altriaは、タバコ製造会社というよりは、
嗜好品の投資会社(ビール、タバコ、大麻)という認識のほうが正しいはず。

それでも、年間配当率5%台で、増配率1桁台の継続はされているのだから、
「株価が抑えられて」(株価成長を多少我慢しても)いても、買いたくなるよね~。

Visaは、株価が抑えられることはないけどね。だから、いつも低配当。





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