2020年10月26日月曜日

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「割安になったら買う」の口癖で資産増やせる?_アップルで考えてみる

株価上昇し続ける銘柄の多くは「割高」(高PER)に見える。
高いPER値は、更なる高値のPERを目指す。
ズーム然り、テスラもそう。
これら銘柄の株価は、すでに将来の好業績が期待されているからPER値が高い。

業績期待により株価は上昇し、それに業績(EPS)が追いかける形。
業績よりも株価のほうが上昇スピードが速いから、必然的に高PERになりやすい。
株価は実際の業績発表を待たずに、それを織り込んで上昇するから。

それじゃ、PER値10台の低PERは「割安」かと言われると、何か違う。
成長見込みがないから、低PERのまま放置されている。

アップル株の過去の状況を見ると、わかりやすいかもしれない。
iPhoneが新鮮味を失い、今後、更なる上乗せの売り上げが見込めなくなったときに、
アップルがとった行動はサービス事業の拡大。
しかし、当時はサービス事業の拡大がiPhoneの売り上げ減をカバーできるとは思われず、
アップル株のPERは10台に落ちた。

やがて、アップルのサービス事業が軌道に乗り、
iPhoneの売り上げが予想よりも落ち込まないとわかると、
今のアップル株のPERは今30台までに上昇している。

今のアップルの株価上昇要因は、業績よりもPER値が上昇したことのほうが大きい。
PER値が10から30になれば、株価は3倍になる。
EPSが3倍になったわけではない。

じゃぁ、PER値が10台のときに買っていれば良かったとなるが、
その当時は「割安」だとは思われていないから、PER値が10な訳。
きっと、その当時の尺度ではPER値が10台でも「割高」と思われていたはず。
だから、割安な株価はいつまでたっても訪れない。

割安かどうかっていうのは、数値での感覚よりも、どっちかというと、
投資家の嗅覚みたいなものが試されているような気がする。
エクソン・モービルならオイルメジャーからエネルギー会社に変身できるから、
「長期で見れば、今の株価は割安だ」と思うのは、人間味のある投資家感覚。
多分、今のAIでも、こんな投資判断はしないだろう。

長期銘柄は愛着のある好きな企業という理由だけで十分じゃない。業績数値の尺度が全てではないからね。
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