2019年6月4日火曜日

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増配は金融商品のなかでも株式の絶対的な長所

配当を好む投資家は、投資元本での配当利回りが、高ければ高いほど配当額が
増えるため、投資元本の増加を意味する株価上昇は、ちょっと厄介ではある。

株を購入した価格よりも株価が上昇している(=キャピタルゲインがプラス)
にもかかわらず、それを喜べないとしたら、偏屈な人間と思われるかもしれない。

配当を期待している投資家にとって、株を購入した時点の配当額がすこぶる
安定していれば、まずは一安心である。
購入以降、その銘柄に望むことは増配か、更には買い増しである。
買い増ししないのならば、株価上昇を望んでも構わないが.....

株式の配当が債権の配当と異なるのは、増配という期待要素がついている点。
債権には増配が存在しない(少なくとも私はその経験がない)。
国債・社債を買った時点で、将来支払われる利率は限定される。
もちろん、発行済みの債券価格は、市場で取引価格が変動するため、
(株価ほどの変動ではないにせよ)それにつられて、配当利回りも変動する。
ただし、配当金(利払金)額が変動する訳ではない。

増配できるということは、通常、「増配できるだけの業績成長」があったことを
意味するのだから、株価が成長しないのは、おおよそ負の側面(増配に無理があり、
いずれ減配・無配するリスクが大きい)を考えたほうが良い。

増配銘柄のビザ、ナイキは、増配・株価ともに上昇しているため、常に低配当率である。
その為、高・中配当率を基準にしている投資家は、いつまでたっても買える機会はない

その反面、増配基調だが株価が不調のIBM、アルトリアは、今では4%以上の高配当銘柄
になっている。投資元本の減少(株価下落)を気にしなければ、配当の満足度は高い

増配・株価伸長と増配・株価不調の銘柄のどっちを選ぶかの議論よりも、
増配基調が確かな銘柄を確信しているのであれば、
それは債権よりも株式の長所を知らずのうちに理解していることの裏返し。

もちろん、減配・無配は株式にはつきものだが、債権もデフォルト(債務不履行)が
あるので、どちらも短所は似たり寄ったりである。

やはり、増配当は素直にうれしい。



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