2019年6月10日月曜日

記事

円ベースで見れば過去50年間のS&P500・日経平均株価の上昇率は同じ

前の記事からの続き。
S&P500のETF最強説を疑う検証その2。

1971年からのS&P500の円ベースでの株価と日経平均株価の上昇率推移をグラフにした。
今となっては、同じ上昇率値に落ち着いている。
2019年6月現在の上昇率は下記の通り。
日経平均株価のボラが高すぎるけど、S&P500の円ベースでの上昇率よりはちょっといいぞ。


1971-2019年間の上昇率
S&P500(円) 9.06倍
日経平均株価 9.94倍


円/ドル(月間平均) 0.30倍
S&P500(ドル) 29.97倍

だいたい、S&P500の優勢性を示そうとすると、下記のグラフが示される。



①1971年の開始株価が、S&P500($96)の当時円ベースで3万4千円台、 日経平均株価2千円台。日経平均のほうが開始株価が10分の1以下である。
②為替が1971年当時1ドル358円台が今は108円台。

円ベースで考えれば、S&P500も日経平均も今となっては、どっちも変わらなほどの
上昇率を達成(約9-10倍)した。

S&P500の半世紀間の約30倍弱の株価上昇は、円ベースみれば、ドル円為替の影響で、
日経平均並みの上昇に抑えられた。

日経平均株価はオワコンで、右肩上がりのS&P500のETFいけいけの論調があるが、
そんなおいしい話があるわけないじゃん。

グローバルな経済なんだから、アメリカの一人勝ちでNY株価だけ上がって、
他の世界市場だけ下がり続けることがあり得るのかと、不思議に思う。

仮にアメリカの一人勝ちに乗っかるなら、ドルの資産が増えるだけ。
円の資産が増えるかどうかは、確認したほうがいい。
と思って検証したら、意外な結果となった。為替の力、すごい。

米国株買って、将来はハワイで配当生活するなら、このような検証はいらない。

※日経平均株価は、月初めではなく前月終値を設定.株価データ元:Yahoo!finance
年月 S&P500(ドル) 円/ドル(月間平均) S&P500(円) 日経平均株価(円) S&P500(ドル)上昇率 S&P500(円)上昇率 日経平均株価(円)上昇率
1971-01-01 $96 ¥358.023 ¥34,327 ¥2,101 0.00% 0.00% 0.00%
1971-02-01 $97 ¥357.540 ¥34,592 ¥2,232 0.91% 0.77% 6.26%
1971-03-01 $100 ¥357.517 ¥35,863 ¥2,403 4.62% 4.47% 14.39%
1971-04-01 $104 ¥357.498 ¥37,162 ¥2,468 8.42% 8.26% 17.48%
1971-05-01 $100 ¥357.407 ¥35,608 ¥2,456 3.91% 3.73% 16.92%
...
2019-03-01 $2,834 ¥111.159 ¥315,069 ¥21,206 2856.20% 817.84% 909.37%
2019-04-01 $2,946 ¥111.645 ¥328,887 ¥22,259 2972.41% 858.09% 959.49%
2019-05-01 $2,752 ¥109.969 ¥302,641 ¥20,601 2770.32% 781.64% 880.59%
2019-06-01 $2,873 ¥108.204 ¥310,907 ¥20,885 2896.81% 805.71% 894.08%

0 件のコメント: