2023年11月18日土曜日

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東証外国部の思い出。

日本で生活しているんだから、
円建ての資産を増やすのが基本だろうけど、
超低金利が長く続き、今でこそ日経平均は3万円越えだけど、
当時は1万円から2万円が長く続いた「失われた20-30年」の時代。
日本株の単位株制度のおかげで投資資金のハードルもあり、
日本株に投資しようにも零細な個人投資家には無理だった。

当時、日本株でも100株単位で投資できる銘柄あったけど、ほんの一部。
それで、もうなぁ~、どうにもならんなぁ、と思い悩んでいたら、
東証外国部の存在があるじゃないか。

今は存在しない東証外国株では、
IBM、マクドナルド、J&J、VOLKSWAGENなどの銘柄が、
銘柄ごとに最低単位株指定があり、
10株、50株、100株単位の円建て決済で投資できた。
もちろん、東証なので株価は円建て。
当時の会社四季報に記載されている。
たしか、IBMは10株で、アップルは50株だったかな。
そのおかげで、日本株よりも投資資金のハードルは低かったんだが、
商い(一日の売買取引件数)は絶望的に少なかった。
そもそも売りも買いも注文がない日がほとんど、
まれに1日の出来高が20株とか、はぁ?とか、ふつうにあったし。
それでも、根気強く注文出しておけば、売買成立はする。

また、非常に商いの少ない外国部銘柄だったため、
株価がもう正常に機能していなかったんだよね。

本来なら、米ドル建ての株価×ドル円為替レート、なんだけど。
もう、投げ売り状態の売り値の多いこと。
商いが少ないから、投資したは良いけど、
なかなか処分できないので、痺れを切らすんだろうな。
今から思えば、相当おいしかったんだよ、外国部銘柄は。

ただ、おいしいとは言っても、
最低単位の10株取引で、
最低売買手数料は2,500円以上かかっていたはず、当時。
概算5万円でも、手数料2,500円だから、手数料5%。笑えない。
それに消費税も加わったし。
でも、投資金額の低さのメリットには代えられない。

この外国部、上場している外国会社から見れば、
メリットが見い出せないので、次から次へと自ら上場撤退する。

東証から上場撤退すると、保有していた銘柄は、
その外国会社のメインの株式市場に移管される。
IBM、アップルならNY、NASDAQ銘柄としてお預かりに。
VOLKSWAGENなら、フランクフルト市場の銘柄扱いかな。

今は当時から比べたら、ネットがありさえすれば、
米国株に気軽に投資できるんだから、良い時代になったよなぁ。
しみじみ。

日本からの米国株長期投資なんか、始まったばかり。
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