2020年5月13日水曜日

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高配当銘柄のナンピン買いの多くは、無配・減配に陥る現実

高配当銘柄のナンピン買い増しは、下記の2つが交差する点で非常に悩ましい。

・含み損が拡大する
・配当利回りが拡大する

大抵は、2)の配当利回りの拡大を狙って、ナンピン買いする。
頭の中にある理屈はこう。
『5%の配当利回り銘柄が、今なら7%の配当利回りで買えるから買い増しだと。』

迎える末路は下記の8つ。細分化しすぎたけど。

1)無配・株価下落
2)無配・株価上昇
3)減配・株価下落
4)減配・株価上昇
5)配当維持・株価下落
6)配当維持・株価上昇
7)増配・株価下落
8)増配・株価上昇

ナンピン買いで有効なのは、6)と8)のケース。
それ以外は、「含み損拡大」または「配当利回りの低下」を招くから、
6)と8)以外、期待していない筈。

高配当銘柄でナンピン買いするには、
この先、配当が維持されるか、増配して、
いずれ株価が上昇することを期待している訳。
こんな銘柄、かつて存在していただろうか?
かつてのフィリップモリス(アルトリア)ぐらいじゃない。

もっと言うとね、いずれ株価が上昇するって思っている時点で、
(市場原理として)高配当から低配当になるはずなんだよ。
矛盾しているよね。
増配できるぐらいなら、それ以上に株価は上昇するよ普通。
それでいて、買う時は高配当だから買っている訳

現実的には、増配して株価上昇するのって、配当利回り1%前後か未満の銘柄が多い。
ビザ、アップル、マイクロソフトとかね。
配当性向80%以上とか無理して配当政策に重点を置いていない。
配当政策に頭を回す(配当支払い資金のために資金繰りに労力を使う)位なら、
メイン事業に頭を使うでしょう。本来は。

『1)無配・株価下落』、『3)減配・株価下落』の現実的な銘柄は、
ごまんと存在しているからね。
L Brands、Macy's、Transocean、Boeing、GE、...

かつてのフィリップモリス(アルトリア)で通じた戦略が、
他の銘柄でも通用するとは限らない。
そもそも、タバコ会社って、
ほかの民間の株式会社からみればすごく特殊な産業で、
損害賠償額次第では「無配」にもなり得たんだから、当時は。

高配当が維持できる会社なら、株価が上昇して低配当利回りになっているはずだからね。
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