今の1ドル160円台の1億円。
同じ一億円なんだけど、
なんか目減りしている感は否めない。
それと同じような感覚で、
今の1億円と10年後の1億円も、
同じような価値があるとは思えない。
前者は為替要因による円貨価値の目減り。
後者はインフレによる円貨価値の目減り。
30年近く株式投資をして感じたことは、
金額的には資産が増えても、
物価上昇(インフレ)に負けていたら、
資産は実質減っているのと変わらない、
と言うこと。
かつて、
老後に2千万円が必要と言われていたが、
いまでは4千万円に上昇していたりする。
次は8千万円かな?
もう、その次は1億円越えが必要とか、
平気で言いだすんじゃないかと。
お金がお金を生んでも、
インフレ負けしていたら、
実際はお金の価値は増えていない。
あなたが株式投資で仮に、
将来1億円の資産形成を目論んだとしても、
その1億円の価値は今の1億円の価値ではない。
おそらく、
日本はこれからもインフレ基調になるんで、
1億円以下の実質的な価値しかないことを思い知るべき。
毎年インフレ2%なら、
72の法則で36年で物価は2倍になる。
S&P500指数の過去実績投資利回り8%で
36年後には16倍になる。
36年後、物価は2倍になり、
米国株指数投資では16倍になっているが、
物価水準で見れば8倍にしかなっていない。
適当な極論だけど、でも、その位の将来を想定しないと。
裕福層の人口が増えているとか言われているが、
増えているのは金融資産価格が上昇したというよりは、
物価が上昇したから金融資産も上昇しただけじゃないの?
と思ったりもする。
俺はそれが身に染みて感じている今日この頃なんだが。
FPへの資産相談記事でも、インフレが考慮された資産アドバイスはほとんどない。
今の基準で将来を考えている。