2019年10月2日水曜日

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長期、分散の神話_子供の飴玉実験で長期の例えをされても意味をなさない

株式投資って、米国株で長期で分散投資すれば、儲かるんでしょう。
こんな論調がまかり通ることはない。それが指数投資のETFだとしても。

長期と言っても、企業も永久に継続繁栄成長してゆくわけではない。
GE、コダック、ゼロックスは、かつては優良企業といわれた銘柄。
マイクロソフトとて、WindowsOS、Officeの業績好調後は業績不振にあえいでいた。
クラウドにシフトすることで、第2の成長軌道に乗っているが、今後はわからない。
「今後、どうなるかわからないから」、株価は日々変動する。

長期投資の例に、子供に飴玉を1つすぐにもらうか、1時間我慢して2つ貰うかの実験例を挙げるが、私にすれば、株式投資と子供の飴玉の実験とは全く関係のない話。
「長期で我慢すれば、株式投資が報われる」を説明するために無理やりこじつけているように思う。
私は心理学、株式投資、経済学の『学』をもっていないからあくまで私的な見解。
株式投資は、投資先の事業に対して投資し、配当または時価総額が大きくなることを望むだけであって、その企業成長が長期(例えば30年間)で続くを実感するのであれば長期投資の理由になるだけの話。
株式投資で長期であれば、必ずしも飴玉が1つから2つに増えるわけではないし、
そのような銘柄を事前に知ることは不可能なのだから、前提条件が違う。

投資を分散しても、株価値下がりの銘柄の損が、株価値上がりの銘柄の利益を上回れば損をする。当然の理屈だ。分散投資すれば儲かるとは誰も言っていない。
1つの銘柄投資で損こくか、儲けるか。10の分散銘柄で損こくか、儲けるかの違い。

サッカー優勝チームを占うのに、1チームだけか、2チームまで予想できるか違いだ。
1チームだけの予想なら、1つしか選択できないのだからそれなりの報酬が欲しい。
2チームの予想候補で、どれかのチームが優勝すれば、1チームだけの予想よりは報酬は少ないのが公平だろう。
12チーム参加のサッカー試合で、優勝チーム候補を10チームも選べたら、果たしてそれが予想と言えるか?

一人の人間が投資できる期間、金額は限られている。
人生100年と言われても、100年間の長期投資ができるわけではない。
また、いきなり分散投資できるほどの初期投資費用を持っているわけでもない。

投資する人の投資準備環境が違うということ。

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