2019年2月27日水曜日

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BoeingとVisaを10年間持ち続けたら...ダウ平均以上だね


BoeingとVisaの投資成果対決(両銘柄ともデュオポリ銘柄)

①配当

Boeing

2008年1月2日のBAの終値$45.25で100株購入すると、投資コストは$4525。
2008年度の配当金額は、$1.6/株×100株=$160。
2008年度の年間配当率は、$160/$4525=3.5%。
10年間持ち続けて、2018年度の配当金額は、$6.84×100株=$684。
2018年度の年間配当率は、$684/$4525=15.1%。
Boeing株を過去10年持ち続けると、年間配当率(2008年の投資金額ベース)は3.5%から15.1%に上昇(4.3倍)。

Visa

2008年3月26日(IPO)のVの終値$56.52で100株購入すると、投資コストは$5652。
2008年度(IPO日から1年間)の配当金額は、$0.1052/株×100株=$10.52。
2008年度の年間配当率は、$10.52/$5652=0.18%。
10年間持ち続け、株式分割を考慮すると、2018年度の配当金額は、$0.88×100株×4=$354。
2018年度の年間配当率は、$354/$5652=6.2%。
Visa株を過去10年持ち続けると、年間配当率(2008年の投資金額ベース)は0.18%から6.2%に上昇(34.4倍)。

配当額だけで見ると、$4525の投資で10年後の配当額が$684のBoeingのほうが、$5652の投資で10年後の配当額が$354のVisaよりも多くの配当額をもらえていることになります。

しかし配当の増配率はVisaがBoeingを圧倒していますので、更に10年後には絶対額でBoeingはVisaに抜かれる可能性もあります。

②株価

2008年1月2日のBA株価$45.25で、2019年2月26日は$426.77で9.4倍(10倍株まであと一歩)。
2008年3月26日(IPO)$56.52で、2019年2月26日は$147.04の株式分割調整で$588.16で10.4倍。
Visaが僅差で逃げ切りましたが、互角レベルの投資成果です。

③結論

Boeing、Visaのどちらか、または両銘柄を「長期投資されていた方」、羨ましい限りです。
やっぱ、デュオポリ銘柄(AirBus、Mastercard)いいわ。

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2019年2月26日火曜日

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連続増配銘柄PG、JNJを2008年から持ち続けて、今の年間配当率は?

2008年1月2日のP&Gの終値$72.31で100株購入すると、投資コストは$7231。
2008年度の配当金額は、$1.55/株×100株=$155。
2008年度の年間配当率は、$155/$7231=2.1%。
10年間持ち続けて、2018年度の配当金額は、$2.8412×100株=$284.12。
2018年度の年間配当率は、$284.12/$7231=3.9%。
P&G株を過去10年持ち続けると、年間配当率(2008年の投資金額ベース)は2.1%から3.9%に上昇(1.85倍)。
そして株価は10年で$72.31から$99.57へ(1.37倍)。

同じことを56年連続増配銘柄Johnson&Johnson(JNJ)で検証してみる。

2008年1月2日のJ&Jの終値$65.91で100株購入すると、投資コストは$6591。
2008年度の配当金額は、$1.795/株×100株=$179.5。
2008年度の年間配当率は、$179.5/$6591=2.7%。
10年間持ち続けて、2018年度の配当金額は、$3.54×100株=$354。
2018年度の年間配当率は、$354/$6591=5.3%。
J&J株を過去10年持ち続けると、年間配当率(2008年の投資金額ベース)は2.7%から5.3%に上昇(1.96倍)。
そして株価は10年で$65.91から$136.20へ(2.06倍)。

これらは、10年間ずーっと持ち続けての投資成果です。
J&Jですら直近10年間で株価2倍です。P&Gは2倍にすらなっていません。
直近10年間は、株価だけをみればP&Gの投資が成功したとは言えないかもしれません。
配当目的であれば、J&J、P&Gでもどちらでも大した変わらない成長率です。

世間一般の優良銘柄に投資して得られる成果は、良くてこの程度と私は考えています。
10年で株価2倍が凄いと思うか、大したことないと思うかの違いで、株式投資に対する投資期間の考えに差が出ます。

ダウ銘柄のなかには、ボーイングのように直近10年間で飛躍した株価成長を成し遂げた銘柄もありますが、J&J、P&Gは、そこまで飛躍しませんでした。

バフェットは、コカコーラ・アメリカンエクスプレスを何十年保有し続けていると思います?

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2019年2月25日月曜日

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ダウ銘柄で今年から増配宣言のあった銘柄一覧


今年からダウ銘柄で増配の宣言があったのは下記の4つ。
増配率が昨年に比べ、落ち込んでいるのが気になる。

インテル
  • 01/24/19:$0.3150(5%増配)
  • 09/14/18:$0.3000(10%増配)
  • 09/14/17:$0.2725
コカコーラ
  • 02/21/19:$0.40(2.5%増配)
  • 02/15/18:$0.39(5%増配)
  • 02/16/17:$0.37
シスコ・システムズ
  • 02/13/19:$0.35(6%増配)
  • 02/14/18:$0.33(13%増配)
  • 02/15/17:$0.29
スリーエム
  • 02/15/19:$1.440(5%増配)
  • 01/25/18:$1.360(15%増配)
  • 02/07/17:$1.175
※増配のあった宣言日を抜粋

2019年2月23日土曜日

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アップル・ゴールドマンサックスのクレジットカードはマスターカードに貢献しそう


アップルとゴールドマンサックスの共同のクレジットカード発表記事。
気になったのは、ビザ、マスターカードのカード決済のシステムのどちらかを利用するか?
下記の記事を見るとマスターカードになる予定だそうです。

この記事から、文章を拝借。

The Apple-Goldman card, which is set to run on Mastercard Inc.’s network rails, may be “marginally positive” for Mastercard and “neutral-minus” for Visa Inc., Ellis said, as it poses “nothing threatening to Visa’s business model, just a minor co-brand win for Mastercard.”

マスターカード にとってはちょっぴりのプラス、ビザにとってはニュートラル・マイナス(どうでもいいよってことかな?)との評価記事。
でも所詮、マイナーなカードの扱いだと言っている。さらに、競合するのは、Paypal、Amazon Payあたりとも。

まぁ、「何とかペイ」という、さまざまな決済手段が出現しますが、そんなのには気にもかけずに、投資家は黙ってマスターカードかビザにでも投資していたほうが安泰のような気がする。
まぁ、JCBとか銀嶺カードもありますが、非上場だし、世界的なブランドでもないし。

巷ではやっている「何とかペイ」というものも、ほとんどのものは、クレジット番号(デビットカードの場合もあるけど)登録の必要性があり、決済処理はマスターカードまたはビザのシステムを利用している。
ブロックチェーンを除き、フィンテックと騒いでいるけど、所詮、今まで手書きで紙のレシートにカード利用署名するのを、スマホで代用しているだけじゃん。

マスターカードは過去52週高値に近づいてきたけど、ビザはまだ年末からの株価回復が遅れ気味。



2019年2月17日日曜日

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バッフェット氏保有のコカコーラ株はテンバーガー越えでも継続保有中


バッフェットは、1995年までにコカコーラを1億株まで買い集めていた。

その際の取得総額は約13億ドルで、1995年末時点ですでに5倍株(約74億ドル)のキャピタルゲインを獲得済。


1997年には、10倍株を達成。ふつう、この時点で売却して利益確定するだろうけど、しない。なお、株数が2億株になっているのは株式分割によるもの。


2017年末では14倍株までに成長。でも、1株たりとも売らないんだ。
なお、株数が4億株になっているのは株式分割によるもの。


コカコーラ株投資の追加取得を止めた'95年の2年後の’97年末に10倍株になっても1株たりとも売らずに、20年以上保有し続け’17年で14倍株!?。

なんか、’97年末に10倍株になった時点で売却して、他の成長銘柄に投資すれば良いものをと思うかもしれないけど、そんなことを考えると、いつまにか短期の売買取引が中心になって、最終的には、せっかくの10倍株の利益を食いつぶすことになるのだろう。

コカコーラ株に投資して10倍株になっても売らない、この精神力、見習いたい。




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バッフェット氏が保有するVisaは十分キャピタル利益が出ているが保有継続中、マスターもね。


バッフェットさんが保有するビザの売買状況が下記。
株価が$21(分割調整済み)台のときに買って、一部利食いしてから、再度買い増ししている。





バッフェットさんが保有するマスターカードの売買状況が下記。
保有当初は、買いのみだが、2015~16年に多少減らしたぐらいでこれも保有継続中だ。



キャピタルゲインは軽く買値の4倍以上は堅いはずだ。しびれるねぇ。







クレジットカード決済銘柄では、バッフェットさんは儲けを出していることは確実。
バッフェットさんが、なぜPYPLやSQを保有していないのかは考える必要があるね。


2019年2月13日水曜日

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アップルの増配予測_19Q2決算


アップルは2012年から第2四半期の決算時に増配を行う。

年次 配当 増配率
2012 0.38
2013 0.44 15.09%
2014 0.47 7.87%
2015 0.52 10.64%
2016 0.57 9.62%
2017 0.63 10.53%
2018 0.73 15.87%

上記の過去の増配率の範囲は、7.87%~15.87%。
これを2019年度の増配に当てはめると、$0.787~$0.845となる。
仮に増配率が16%越えだと、驚きだ。

増配発表時期5月の株価チャートを見ても、増配率が株価の動向を左右することはなさそうだが、第2四半期決算後は2012年以降、株価下降の傾向はあるようだ。赤矢印は15%以上の増配、橙矢印は15%未満。
株価を決定するのは業績次第のようだ。




2019年2月12日火曜日

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マスターカードのほうがビザより成長含みが大きい_バロンズの記事から



バロンズの記事で、マスターカードについて(ビザとの比較)記事あり。

要約すると、

①マスターカードは、少なくとも2020年までビザを常に上回るものと予測されている。

下記内訳予測:
マスターカード純売上高予測:
'19年第1四半期に12.1%、第2四半期に13.9%、第3四半期に15.8%、第4四半期に15.8%増加
ビザの純売上高予測:
'19年の第1四半期に9.3%、第2四半期に11.3%、第3四半期に13.3%、第4四半期に12.2%増加

②ビザは、成熟した英国市場から成長著しいヨーロッパに軸足を置くことでマスターカードに追いつくことが可能だが、時間を要する

③マスターカード株価は今年15.4%上昇($189.74から$217.00)し、過去12か月間では約30%上昇した。ビザ株価は今年は7.2%上昇し($130から$140)、昨年度は20%弱の上昇だった。

Evercoreという会社のアナリストの見解だそうです。

記事の成長根拠詳細は不明だが、カード決済は今、米国よりもヨーロッパが成長著しい模様、マスターカードはヨーロッパに主軸を置いているのでビザよりも成長しやすい環境にあることかと勝手に妄想。

マスターカード、ビザどっちに投資しても、このデュオポリ銘柄は鉄板銘柄だから、迷ったら両銘柄に投資すればいいだけと思っている。





2019年2月11日月曜日

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過去のフィリップモリスを今のアルトリアと同じとは考えないこと_事業構成が異なる


シーゲル派信仰の米国株投資家がフィリップモリスでよく言うセリフ。

①「タバコ規制で株価が下がっても、過去の巨大訴訟に比べれば大したことない」
②「高配当が維持され、規制で株価は抑えられており、再配当投資環境に適している」

本当にそうだろうか?
考えてみる。

①No。
巨額訴訟時代とは事業構成が異なるため、リスクは大きくなっている。
しかし、タバコ企業は社会の必需品(嗜好品)となっていること、そして寡占市場となっているため、破綻リスクを考えても意味がないと思う。(国営化のリスクもあるから断言はできないが、アルトリアに代わる企業が想像できない)。

過去の巨額訴訟時のフィリップモリスと現在のアルトリアは、企業のスピンオフもあり別物の企業と考えたほうが良い。
巨額訴訟の時代のフィリップモリスは、現在のアルトリア・フィリップモリスインターナショナル・クラフト(当時はハインツとは合併していない)・モンデリーズインターナショナルの4つの企業の組み合わせである。
当時のフィリップモリスを再現するなら、現在は上記の4銘柄に投資をすることになる。
これは、逆に言うとアルトリア銘柄に投資するということは、米国のタバコ事業に専念投資、それだけ投資リスクが分散していないことを意味する。

巨額訴訟時のフィリップモリスは、米国内外のたばこ事業を展開しており、それ以外にも加工食品事業(クラフトフーズなどが有名)も展開していたため、事業の分散リスクがされていた。しかし、現在のアルトリアだけに投資してれば、その当時の事業分散リスクほどの分散度はない。現在のたばこ事業以外はワイン事業とビール事業投資程度で事業規模は相対的に小さい。

そして、現在のアルトリアは紙巻きタバコから電子タバコ(もしくは加熱式タバコ)への変革の最中である。これは、昔で例えるなら、噛みタバコ、嗅ぎタバコから紙巻きタバコへ変革したぐらいのインパクトがある。

②Yes。
配当は増配基調で、株価は長期的にはゆるやかに上昇している。
しかし、ダウ指数には完璧に負けている(配当は加味せず)



2008年頃に、フィリップモリスがアルトリア(青線)とフィリップモリス・インターナショナル(水色線)とにスピンオフされた際の両銘柄の株価チャートである。
ダウ指数が赤線である。
直近の約10年間で見れば、アルトリアの株価はダウ指数に比べればゆるやかに上昇しているが、ダウ指数では5倍以上の開きがでた。
直近の10年間の投資で、ダウ指数に投資していたほうがキャピタルゲインの成果は、アルトリア銘柄よりもあったことになるが、株価の変動は過去10年緩やかだ。
数か月、数年単位でみれば10%以上の下げはあるが、長期投資家なら気にしない。

タバコ銘柄は、株価の上下よりも配当目当てで再配当投資するのが多分正解だと思わせる株価チャートである。


2019年2月8日金曜日

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【配当生活には向かないが】アドビはマイクロソフト並みの営業利益率


アドビ(NYSE:ADBE)。
いままで散々利用してきたpdfファイルなのに株式投資では蚊帳の外だった。




何だ、この好業績はと思った。


2014 2015 2016 2017 2018
Revenue 4,147,065 4,795,511 5,854,430 7,301,505 9,030,008
Operating income 412,685 903,095 1,493,602 2,168,095 2,840,369
Net income 268,395 629,551 1,168,782 1,693,954 2,590,774
営業利益率 9.95% 18.83% 25.51% 29.69% 31.45%

営業利益率の改善も凄まじい。30%台突入だ。
参考までに2018年度の年間報告書で、MSFTの営業利益率は31.77%、Oracleは34.34%。

配当に関するコメントは下記の通り。

We do not anticipate paying any cash dividends in the foreseeable future.
「当面配当する気はさらさらありません」(意訳)

配当はでないけど、無視するのはすごく惜しい銘柄。

例え不況になったとしても、サブスクリプションモデルの移行により、従来のパッケージソフト販売に比べ、売上下落リスクには強くなったし。
従来のパッケージソフトなら、古いバージョンのまま使い続けることもできたが、サブスクリプション方式なら定期的に支払続けないと利用できなくなるからなぁ。

あー、どうしよう。
アドビのない世界は考えられないよな、photoshopに対抗できるソフトって何があるのだろうか?



2019年2月7日木曜日

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FANGに続く銘柄を探しているならMVP、PASS、CAT WMNで結論はSPA


FANGは2013年ごろに生まれたワードですが、今はこれに代わる新たなワード候補記事がありました。参照記事は、これです。

要約すると、

①Piper JaffrayのアナリストAlex Zukinは、" CAT WMN"。

Salesforce(CRM), Adobe, Twilio, Workday, Microsoft, ServiceNow

MoffettNathansonのLisa Ellisは、"MVP"。

Mastercard, Visa, PayPal

③Yahoo FinanceのMax Zahnは、"PASS"。

PayPal, Adobe, Square,  ServiceNow


①~③の良いとこどりを狙って、重複している銘柄、ServiceNow、Paypal、Adobeの3つで"SPA"でいいんじゃないか?

株式投資で、あれこれ考えて疲れた体には温泉(SPA)が一番リラックスできるぞ。



FANGワードが生まれた2013年頃からのSPA株価チャートを見ても、いい線いってる。
5倍銘柄にはなっている。FANG同様、昨年度末落ち込んでいるが、回復はしている。

FANG同様にSPA銘柄も配当がないので、成長だけ(=キャピタルゲイン)が頼りだが、3銘柄とも黒字決算であり、収益は安定成長してるといえそうだ。
ServiceNowはBtoBモデルなので馴染みがないが、日本でも事業展開されている。
Adobe、この地味だけど堅実、Microsoft並みに必要なソフトを揃えているし、PDFは標準文書の世界的フォーマットを確立している。
Paypalにしても、日本ではそれほど認知度がないが、これフィンテックの筆頭銘柄。
メールアドレスで決済できて、クレジット番号が相手方に明かされないのは当初画期的だった。

①~③の候補銘柄を見ると、フィンテック、サブスクリプション(+クラウド)あたりの主要銘柄が候補となっており、これから先、この分野がハイテクの主役に躍り出そうな模様だ。


2019年2月1日金曜日

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アルトリアの19年度の増配予測




①アルトリアの配当性向は下記の文章から80%を維持(2018年度と同様)。

Altria expects to maintain a dividend payout ratio target of approximately 80% of adjusted diluted EPS. Future dividend payments remain subject to the discretion of Altria’s Board of Directors (Board).

②アルトリアの2019年度の予想EPSは$4.15~$4.27.

Altria forecasts its guidance for 2019 full-year adjusted diluted EPS to be in a range of $4.15 to $4.27, representing a growth rate of 4% to 7% from an adjusted diluted EPS base of $3.99 in 2018

①と②の条件から、2019年度の予想配当は、

($4.15~$4.27)× 0.8 = $3.32~$3.416

これを四半期ベースに直すと、$0.83~$0.85の四半期配当になりそう。

2018年度の配当実績とEPSは、$3.99×0.8=$3.192≒$3.2。
現在の四半期配当は$0.8なので、2019年度の配当性向と同じベース。

・Altria’s current annualized dividend rate is $3.20 per share
・an adjusted diluted EPS base of $3.99 in 2018

結論、2019年度の四半期配当は$0.83~$0.85に落ち着きそう。

2018年度のような大幅な増配($0.66から$0.80)実績を、2019年度は期待すべきではないだろう。