2019年1月24日木曜日

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Walt Disneyの稼ぎ頭はメディア事業だが、パーク・リゾート事業の勢いが凄い



米国株であまり話題にならないウォルト・ディズニー。
米国と日本とでは、たぶん企業イメージが違うことが、事業別の収益でわかる。

ディズニーと言えば、ディズニーパークかディズニー映画を思い浮かべるが、意外にも事業別の売上高推移をみるとメディア事業(映画ビジネスではない)が売上・営業利益共に稼ぎ頭である。
日本にいると、ESPNなどのケーブルメディア事業に馴染みがないので、ディズニーのイメージが米国と日本では異なるのかもしれない。
しかし、そのメディア事業は、近年、売上高は停滞気味で、営業利益は下降している。

ディズニー映画=Studio Entertainment(StarWars、Pixar、Marvelなど)の収益・営業利益は4事業のうちの3番目、そんなものなんだと。

その代わりに、パーク・リゾート事業の売上高・営業利益は、近年、メディア事業を追い越すほどの勢いで伸長している。





更に、近年は、4つの事業(メディア、パーク・リゾート、映画、キャラクタ商品)を均等にバランスを取ろうとしているように見える。映画事業の伸長も見逃せない。

あと、年間報告書が白黒で派手にカラーを使用していないのが、妙に好印象だった。

バランスシートの現金相当額は41.5億ドルで、発行済み株式数は1,488,670,964株。
1株当たりの現金相当額は2.78ドルで、現株価は110ドル台。
思いのほか現金の持ち合わせが少ないと思うが、2018年度の営業キャッシュフローは、
142.95億ドルなので、心配は無用。

2018年度の営業マージンは、
Media Networks27.04%
Parks and Resorts22.02%
Studio Entertainment29.84%
Consumer Products & Interactive Media35.09%

キャラクター商品売るほうが営業マージンが一番高いんだ。
ミッキーマウスのお菓子や販促グッズがいたるところにある訳だ。


2019年1月20日日曜日

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McDonald'sは売上高下がっているのに営業利益率が改善




マクドナルドの自社店舗とフランチャイズの見解について、年間報告書に下記の記述。

We continually review our mix of Company-owned and franchised restaurants to help optimize overall performance, with a goal to be approximately 95% franchised over the long term.
長期的には約95%のフランチャイズを目標としている。
現在は約91.5%(37,241店舗のうちフラチャイズは34,108店舗で自社は3,133店舗)。

現在の自社の売上高とフランチャイズの収益の 推移は、下記の通り。
自社の売上高(sales)が下降し、フランチャイズの収益(Revenues)が上昇している。


フランチャイズの割合を高めるのかは、フランチャイズのほうが利益率が高いから。



そして、もう一点、特徴的なのが収益が下がっているにも関わらず、営業利益が上昇していること。



売上高(収益)と営業利益のどっちを優先するかで、営業利益を優先した経営を選択。

売上を伸ばさなければ、営業利益が伸びないと考えるのではなく、いかに経営効率を高めて利益を出すか、これが経営。



2019年1月18日金曜日

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5Gと浮かれる前に、3G導入開始時のAT&T・VZの株価チャートを振り返る


AT&Tモビリティ※1(Cingular含む)は2005年から3Gサービスを、W-CDMA方式で提供。
ベライゾン・ワイヤレス※2は2005年から3GサービスをCDMA2000方式で提供。

※1シンギュラーワイヤレスが、AT&Tワイヤレスを買収し、シンギュラーワイヤレスの親会社SBCコミュニケーションズがAT&Tを買収して、自社名をAT&Tに変更。それに伴い、シンギュラーワイヤレスの名称をAT&Tモビリティに変更。

※2ベライゾン・ワイヤレスは、ベライゾンとボーダフォン(UK)の合弁会社だったが、ベライゾンは、1300億ドルでボーダフォン保有のベライゾン・ワイヤレス株を買取り、合弁を解消し完全子会社化。


で、2005年から2007年のAT&TとVerizonの株価チャートを参照。




考えさせられる株価チャートになっています。
新サービス(当時は3G)導入時期は、初期設備投資もかかるので、利益を出す(親会社に貢献する)のは、時間がかかりそうです。

NTTとNTTdocomoのように親子上場しておらず、親会社(AT&T、Verizon)だけの株価チャートだけの過去の推測なので、根拠に乏しすぎますが。
当時も今も、シンギュラーワイヤレス、AT&Tワイヤレス、AT&Tモビリティ、ベライゾン・ワイヤレスは非上場だったはず、自信はない。

5Gサービスの水道管ビジネスに投資するか、その土管(大容量)のサービスに投資するかだなぁ。
AT&Tはネットワークの水道管も持っているし、Warner Mediaも持っているから、いつでも土管を利用したコンテンツサービス(ハリーポッターなど)の展開もできそうだけど。

カリフォルニアのゴールドラッシュで儲けたのはジーンズ(丈夫な作業服)のリーバイスと言われているので、5G時代のリーバイスはどこだろうな?

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2019年1月17日木曜日

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J&Jに10年間投資してキャピタルゲインが得られないケースもある


1994年以降で、J&J株を10年間ホールドして、キャピタルゲインがえられなかった投資ケースがあるか、ざっくりに検証してみた。




チャートに10年分の直線をランダムに置いてみて、開始地点から終了地点までに株価が下がっている置き場所を探してみた。

2002年にJ&Jに10年間投資した場合、2012年の株価は2002年を上回らず、キャピタルゲインがほとんど得られていない(赤線)。配当だけの果実になっている。
でもこのケースはすごく「レア」である。
ほとんどのケースでは10年後の株価は、10年前の株価よりわずかでも上昇している。

これをみると一般に優良銘柄と言われるJ&Jでも、10年間の投資期間は短いと言える。
1994年~2000年、2013年~2015年、2017年~2018年の株価上昇利益を捉える為にも、数十年の投資期間が必要だ。

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2019年1月13日日曜日

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今の高配当よりも、将来の高配当銘柄_連続増配率が高い銘柄を探す


10年前に株を購入し、10年間株を持ち続けた結果、今の年間配当率がどれだけになったかの検証。
ダウ銘柄(DWDPを除く)にアルトリアとAT&Tを加えて、算出した表。


2009年度 2018年度 2009年の株価での
10年後の年間配当率

年始株価終値 年間配当 年間配当
V 13.36 0.44 3.52 26.35%
NKE 13.27 1.02 3.28 24.72%
AAPL 12.96 0.00 2.82 21.76%
MO 15.20 1.32 3.20 21.05%
HD 24.13 0.90 4.12 17.07%
BA 45.25 1.68 6.84 15.12%
KO 22.95 1.64 3.12 13.59%
UNH 27.59 0.03 3.45 12.50%
IBM 65.74 2.15 6.21 9.45%
JPM 31.35 0.53 2.72 8.68%
MSFT 20.33 0.52 1.72 8.46%
INTC 15.20 0.56 1.20 7.89%
CSCO 16.96 0.00 1.32 7.78%
AXP 19.33 0.72 1.48 7.66%
MMM 59.19 2.04 4.44 7.50%
PFE 18.27 0.80 1.36 7.44%
VZ 32.49 1.86 2.37 7.30%
DIS 23.92 0.35 1.72 7.19%
CAT 46.91 1.68 3.28 6.99%
T 29.42 1.64 2.04 6.93%
TRV 45.20 1.23 3.03 6.70%
WBA 25.55 0.50 1.68 6.58%
MCD 63.75 2.05 4.19 6.57%
MRK 31.00 1.52 1.99 6.42%
CVX 76.52 2.66 4.48 5.85%
JNJ 60.65 1.93 3.54 5.84%
GS 76.14 1.52 3.95 5.19%
UTX 54.95 1.54 2.84 5.16%
PG 62.80 1.72 2.84 4.52%
XOM 81.64 1.66 3.23 3.96%
WMT 99.67 1.09 2.04 2.05%

①10%を超えている銘柄は8銘柄。()内は現株価での年間配当率。
 バッフェット銘柄、シーゲル銘柄が存在する。
 アルトリアは、増配し続けても常に高配当だ。あっぱれ。

 NKE(0.88%)
 V(1.0%)
 UNH(1.46%)
 AAPL(1.87%)
 HD(2.42%)
 BA(2.59%)
 KO(3.28%)
 MO(6.57%)

②一般に高配当と言われているAT&T、XOM、WMTは10年間連続増配されているが、その反面、株価が低迷しているか、増配率がしょぼい。
とくに、XOM、WMTでインカムゲインの最大化を目指していた人は、最高でも4%程度の配当に甘んじていなければなかった。


長期投資すると、購入時の株価で年間20%の配当をもらえるチャンスが将来あるということだ。